こんにちは、ブログ「ふじチャリ散歩」運営者のふじチャリです。
日本最古の物語「竹取物語」。
かぐや姫が月に帰るラストシーンは有名ですが、富士市には「月に帰らない」だけでなく、「ある男性と結婚し、最後は悲劇的な結末を迎える」という、衝撃的な伝説が残されていることをご存知でしょうか?
資料を読み解くと、そこにはSFではなく、人間味あふれる「大人の恋愛ドラマ」がありました。
今回は、富士市独自の伝説(『皇国地誌』ベース)と、パンフレットにも掲載されている「伝説の地をめぐるモデルコース」を紹介します。
- 【衝撃】帝ではなく「国司」と結婚!?富士市独自のストーリー
- 最後は富士山頂の池へ…涙なしでは語れない結末
- 安産のご利益も?竹採公園の「竹採塚」の秘密
- かぐや姫気分で歩く「伝説の地めぐり」モデルコース
1. 【核心】ミステリー!富士市のかぐや姫は「国司」と恋に落ちた
富士市(比奈地区)に伝わる伝説は、私たちが知っている竹取物語とは大きく異なります。
舞台は「姫名の郷(ひめなのさと)」
昔、この地域は「姫名の郷(現在の比奈)」と呼ばれていました。
竹取の翁(おじいさん)が竹を切っていた場所は「籠畑(かごはた)」と呼ばれ、実際に「赫夜姫(かぐやひめ)」という地名も残っているそうです。地名自体が伝説そのものなんですね。

昭和自動車学校の住所「静岡県富士市比奈かぐや姫」は「ナニコレ珍百景」でも紹介されました。
帝ではなく「国司」と暮らした
ここからが最大の違いです。
成長したかぐや姫の噂を聞きつけたのは、帝ではなく、「国司(こくし)」という地方長官でした。
一度は求婚を断った姫ですが、国司の熱意に負けてなんと結婚!一緒に暮らしていたというのです。
衝撃のラストシーン
幸せな日々も束の間、姫は「富士山に戻る」と言い出し、国司の制止を振り切って山へ登ってしまいます。
悲しみに暮れる国司は姫を追いかけ、富士山頂へ。そこには大きな池と宮殿があり、天女の姿になったかぐや姫が現れました。
しかし、もう人間ではなくなった姫。
絶望した国司は、姫が残した箱を抱えたまま、山頂の池に身を投じてしまったのです。



月に帰る話よりもずっと人間臭くて、切ない…。『愛する人を追って身を投げる』なんて、まるで火曜サスペンスのようなドラマチックな展開です。
2. 【聖地巡礼】伝説の地をめぐるモデルコース
富士市には、この物語のシーンを追体験できるスポットが密集しています。
パンフレットで推奨されている「奈良時代にタイムスリップするウォーキングコース」順に紹介します。
① 竹採公園(たけとりこうえん)
物語の始まりの場所です。かつては「竹採屋敷」と呼ばれていました。
- 竹採塚(たけとりづか)
園内にある高さ1mほどの石塚。ここには「竹採姫」と刻まれた卵形の石があり、「妊婦さんがこの石を撫でると、美しい子供が生まれる」という言い伝えがあります。 - 白隠禅師の墓
臨済宗中興の祖・白隠禅師も、この地にあった竹採塚について書き残しています。
② かがみ石公園(かがみいし)
竹採公園から徒歩約5分。
池のほとりにある平らな石で、かぐや姫(一説には照手姫とも)が水鏡にして自分の顔を映したと伝えられています。今は公園として整備され、憩いの場になっています。
③ 囲いの道(かこいのみち)
かがみ石公園から徒歩約10分。
かぐや姫が、国司の住む家まで通っていたとされる道で、別名「通い(かよい)の道」。
最後、姫が富士山へ登る際にもこの道を通ったと言われています。まさに二人の愛と別れの道です。
④ 見返し坂(みかえりざか)
囲いの道から徒歩約20分。
富士山へ登っていくかぐや姫が、愛する国司やおじいさん・おばあさんとの別れを惜しみ、何度も何度も振り返ったことから名付けられました。
今は舗装された坂道ですが、物語を知ってから歩くと景色が違って見えます。



囲いの道と見返し坂の場所は「富士山かぐや姫ミュージアム」が分かりやすいです。
3. まだある!ゆかりの神社・スポット
滝川神社(たきがわじんじゃ)
竹採公園の近くにある神社で、「竹取の翁(おじいさん)」を祀っていると言われています。かぐや姫伝説において、おじいさんにスポットが当たるのは珍しいですよね。
寒竹浅間神社(かんちくせんげんじんじゃ)
「寒中なのに節の長いタケノコが生えた」ことから名付けられた神社。かぐや姫を祀っています。



竹採公園には『神来(じんらい)の庭』や『国司の庭』も再現されています。竹林の静けさの中で、千年前に思いを馳せる時間はプライスレスですよ。
まとめ
富士市のかぐや姫伝説は、単なるお伽話ではなく、地名や神社の中に息づく「地域の歴史」そのものでした。
国司との悲恋、残された「見返し坂」という名前…。
次の休日は、かぐや姫の気分になって、比奈エリアの竹林や坂道を歩いてみてはいかがでしょうか?
いつも見ている富士山が、少し切なく、そして美しく見えるかもしれません。
