こんにちは、ふじチャリ散歩のふじチャリです。
富士市で大きな地震が起きたとき、津波は最短で約3分で海岸に届くと想定されています。
結論から言うと、海の近くで強く揺れたら、津波警報を待たずに、徒歩で「津波避難対象区域の外」へ向かうのが基本です。
11月5日は「津波防災の日」です。この機会に、市の公式情報をもとに、想定・避難先・警報の意味・備えを1本にまとめました。
- 富士市で想定されている津波の高さと到達時間
- 浸水するのはどのあたりか、自宅周辺の調べ方
- どこへ逃げるか(避難の基本ルール)と、津波避難ビル・タワーの場所
- 津波注意報・警報・大津波警報の違いと、とるべき行動
- 今日からできる備えと、よくある疑問への答え
1. 先に結論:富士市の津波で覚えておく3つのこと
- 到達が早い
市の想定では、1mの津波が約3分、最大クラス(6m)は約15分で届きます。 - 津波は「港から」入る
海岸には海抜17mの防潮堤があり、田子の浦港から入った水が港まわりと一部の河川をさかのぼると想定されています。 - 逃げ方の原則は「歩いて、区域の外へ」
揺れがおさまったら注意報や警報を待たずに避難を始め、津波避難ビルやタワーは時間がないときの最終手段です。
3分で逃げるなんて訓練してないと無理ですよね…
2. 富士市の津波想定:高さ・到達時間・浸水する場所
静岡県の第4次地震被害想定にもとづく、富士市の津波は次のとおりです。
| 想定 | 最大の津波の高さ | 1mの津波 | 最大の津波 |
|---|---|---|---|
| レベル1(比較的起きやすい津波) | 3m | 約3分 | 11分 |
| レベル2(最大クラス) | 6m | 約3分 | 15分 |
出典:富士市「静岡県第4次地震被害想定について」
ポイントは次の3つです。
- 浸水の入口は田子の浦港
市の防災マップでは、海岸付近に海抜8m以上の高台が広がるため、津波は海岸線からではなく田子の浦港から入ると説明されています。 - 浸水想定区域は一部の地区
元吉原、田子浦、今泉地区の一部です。この区域と、その外側50mの範囲(バッファゾーン)が「津波避難対象区域」になります。 - 速さは自転車でも勝てない
市のページによると、海岸近くで津波は時速約40kmで進みます。見てから逃げても間に合いません。
なお、津波の浸水想定区域の外にお住まいでも、揺れによる家屋や家具の被害、洪水など別のリスクはあります。
富士川・潤井川・沼川などの水害は、ハザードマップの見方をまとめた記事で確認できます。
3. 自宅・職場は大丈夫?確認する3ステップ
ステップ1:津波避難マップで「区域の中か外か」を見る
市は、津波避難マップを3つの地区について作成しています。
| 地区 | 見られるもの |
|---|---|
| 元吉原地区 | 学習面+地図面 |
| 田子の浦港周辺地区 | 学習面+地図面 |
| 田子浦地区 | 学習面+地図面 |
「学習面」には避難の考え方、「地図面」には浸水の想定や避難ビルなどの位置が載っています。
市のサイトからPDFをダウンロードできます(「富士市防災マップについて」のページ)。市の防災マップ(全域版)は令和6年3月版です。
ステップ2:ふじタウンマップで住所から調べる
市のWeb地図「ふじタウンマップ」でも、津波の浸水想定区域を確認できます。スマホで自宅や職場の住所を入れて、色が付くかを見ておきましょう。
ステップ3:海抜を知る
市は、公共施設や人が集まる場所の海抜を一覧にしています(「富士市内施設の海抜」PDF)。
電柱にも約500か所で海抜が表示されています。
一覧には市役所やまちづくりセンター、学校、保育園・幼稚園、駅、コンビニなどが載っています。
たとえば田子浦まちづくりセンター付近は海抜3.0m、富士市役所の南側道路は海抜7.6mです(一覧より)。
数字は目安ですが、「今いる場所の高さ」を知っておくだけで、避難の判断が速くなります。
4. どこへ逃げる?避難の基本ルール
市の津波避難の資料にある基本は、次の5つです。
- 目的地は「津波避難対象区域の外」。区域の外の安全な場所を「避難目標地点」として、危険な場所を避けるルートで決めておきます。
- 徒歩で逃げる。車は渋滞で動けなくなるおそれがあるためです(内閣府の啓発資料でも原則徒歩)。
- 揺れがおさまったらすぐ。注意報・警報を待たずに避難を始めます。
- 間に合うかを事前に計算する。家を出るまでの時間に移動時間を足して、津波の到達時間より短いか確認します。市の読み上げ原稿では、家を出るまでに4分かかる想定で計算します。間に合わないなら、目標地点を見直します。
- ビル・タワーは最終手段。区域の外へ出る時間がないときの選択肢です。建物には揺れや津波火災のリスクもあります。
場所によっては、海に向かって進んだほうが区域の外に出やすい場合もある、と市の防災マップに書かれています。
思い込みで決めず、津波避難マップで自分の地区のルートを確認しておくことが大切です。
浸水の深さが50cmあると、人は簡単に流されます。
1mの津波に巻き込まれると、助かる見込みはきわめて低いとされています(市の防災マップによる)。
5. 津波避難ビル・タワー39か所の見方
市の「津波避難ビル・タワーリスト」(令和8年2月1日現在)では、次のとおりです。
| 種類 | 数 |
|---|---|
| 津波避難ビル(民間) | 24 |
| 津波避難ビル(公共) | 10 |
| 津波避難タワー | 5 |
| 合計 | 39 |
津波避難タワーは、浜保育園(田子浦)、旧浜幼稚園(田子浦)、鈴川港公園(元吉原)、柏原保育園(元吉原)、鈴川本町(元吉原)の5か所です。
公共の避難ビルには、田子浦小学校・田子浦中学校・元吉原小学校・元吉原中学校などが含まれています。
民間のビルは、集合住宅、寮、立体駐車場、商業施設、工場など、さまざまです。
注意したいのは次の点です。
- 一覧は更新されます。市のページ本文には「令和4年3月31日現在」の表記も残っているため、最新のPDFと津波避難マップで確認してください。
- 使える条件は施設ごとに違う可能性があります。夜間や休日に入れるかなどは、市の資料では確認できていません。普段から、近くのビルの位置と入口を見ておくと安心です。
- 避難所とは別です。体育館などの「指定避難所」は、津波の危険がなくなってから過ごす場所です。津波のときの逃げ先は、区域の外の高い場所か、避難ビル・タワーです。避難所の種類はハザードマップの記事に整理しています。
6. 津波注意報・警報・大津波警報の違い
気象庁は、津波の予想される高さに応じて3種類を発表します。
| 種類 | 予想される高さ | とるべき行動 |
|---|---|---|
| 大津波警報 | 3m超 | 沿岸や川沿いにいる人は、直ちに高台や避難ビルなどへ |
| 津波警報 | 1m超〜3m以下 | 沿岸や川沿いにいる人は、直ちに高台などへ |
| 津波注意報 | 0.2m以上〜1m以下 | 直ちに海から上がり、海岸から離れる |
出典:気象庁
知っておきたいポイントです。
- 巨大地震では「巨大」「高い」と表現される
マグニチュード8を超えるような地震では、規模をすぐ正確に求められません。そのため、最初は数値ではなく「巨大」(大津波警報)や「高い」(津波警報)という言葉で発表されます。 - 震源が近いと警報が間に合わない
強い揺れや長い揺れを感じたら、発表を待たずに逃げます。 - 解除されるまで戻らない
津波は何度も繰り返し襲い、あとの波のほうが高くなることもあります。 - 津波フラッグ
令和2年6月から、海岸で津波警報等を知らせる手段に「津波フラッグ」が加わりました。海岸で見かけたら速やかに避難します。
情報はどこで受け取る?
テレビやラジオ、スマホの緊急速報のほか、富士市の公式LINEでは同報無線の内容が届きます。設定のしかたは富士市公式LINEの記事で紹介しています。
7. やってしまいがちな勘違い
- 「津波を見に行く」:市のページは「絶対に津波を見に行くようなことはしないで」と呼びかけています。
- 「引き潮が先に来る」:津波は必ず水が引くところから始まるとは限りません。
- 「最初の波が小さかったから大丈夫」:複数の波が来て、あとの波が高くなることがあります。
- 「揺れなかったから大丈夫」:揺れが小さい、または感じにくい場合でも、大きな津波が来ることがあります(内閣府の啓発資料)。
- 「車のほうが速い」:渋滞で動けなくなるおそれがあり、原則は徒歩です。
- 「警報が解除されたと思って戻る」:警報等が出ている間は戻りません。
8. 今日からできる備えチェックリスト
- ☐ 津波避難マップで、自宅と職場が区域の中か外かを確認した
- ☐ 避難目標地点と、歩いて行くルートを家族で共有した
- ☐ 避難にかかる時間が、津波の到達時間より短いか確認した
- ☐ 家具の固定や、寝室の安全を確認した
- ☐ 飲料水(1人1日3リットルで最低7日分)と食料を備えた
- ☐ 停電や携帯の充電に備えた
- ☐ ペットがいる場合の避難計画を決めた
- ☐ 公式LINEや防災アプリで、情報の受信設定をした
市は、食料は7日分程度(うち3日分は調理不要のもの)、飲料水は1人1日3リットルで最低7日分を目安にしています。
揺れで逃げ遅れないよう、家具の固定や住宅の耐震も大切です。富士市の耐震診断・補強の補助は耐震補助のまとめで整理しています。
停電への備えとしては、ポータブル電源の記事もあわせてどうぞ。ペットと逃げる場合は、同行避難のルールの記事が参考になります。
11月5日は「津波防災の日」
11月5日は「津波防災の日」で、国連総会で制定された「世界津波の日」でもあります(内閣府の防災白書による)。
「稲むらの火」の物語に由来します。この日をきっかけに、家族で避難先を話し合ってみてはいかがでしょうか。
9. 田子の浦港や海に出かけるときは
田子の浦港周辺は、津波の入口と想定されている場所です。
しらすや海を楽しみに行く日も、「揺れたらどこへ逃げるか」を先に見ておくと安心です。
港周辺の楽しみ方は田子の浦しらすの記事にまとめています。出先でも、近くの海抜表示や津波避難ビル・タワーの位置を確認しましょう。
10. よくある質問
- Q1. 富士市に津波は何分で来ますか?
-
A. 市の想定では、1mの津波が約3分、最大クラスの津波(6m)は約15分で届きます。レベル1の想定(3m)では最大津波が11分です。
- Q2. 津波は富士市のどこまで来ますか?
-
A. 浸水想定区域は、元吉原、田子浦、今泉地区の一部です。入口は田子の浦港で、港のまわりと一部の河川をさかのぼると想定されています。ご自宅の位置は、津波避難マップかふじタウンマップで確認してください。
- Q3. 車で逃げてはいけないのですか?
-
A. 原則は徒歩です。渋滞で動けなくなるおそれがあるためです。
- Q4. 津波避難ビルやタワーには、誰でも入れますか?
-
A. 令和8年2月1日現在、民間ビル24・公共ビル10・タワー5の計39件が一覧になっています。夜間や休日の利用条件などは、市の資料では確認できていません。市の防災担当などへ問い合わせてください。
- Q5. 揺れを感じなかったときも逃げるべきですか?
-
A. 揺れが小さい、または感じにくい場合でも、大きな津波が来ることがあります。警報や情報が出たら、避難を始めます。
- Q6. 海から遠い地域に住んでいます。関係ありますか?
-
A. 津波の浸水想定区域は沿岸の一部ですが、通勤や外出で海辺に行くことはあります。出先でのルールは同じで、揺れたら高い場所へ向かいます。富士山噴火や洪水など、ほかの災害の備えは噴火の避難計画の記事やハザードマップの記事を見てください。
- Q7. 警報が解除されたら戻ってよいですか?
-
A. 解除されるまでは戻りません。津波は繰り返し来て、あとの波が高くなることもあります。
津波の次に気になるのは、「自宅の周辺でほかにどんな災害リスクがあるか」だと思います。最後に、あわせて確認しておきたい記事を紹介します。




まとめ
- 富士市の津波は、1mが約3分、最大クラス(6m)で約15分と、到達が早いと想定されています。
- 入口は田子の浦港で、浸水想定区域は元吉原・田子浦・今泉の一部です。
- 逃げ方の基本は「徒歩で、津波避難対象区域の外へ」。ビル・タワー(39か所)は最終手段です。
- 揺れたら警報を待たず避難し、解除まで戻りません。
- まずは津波避難マップで、自宅・職場が区域の中か外かを確認しましょう。
